
夫の転職でパリからボーヌへ4月始めに引っ越すことになりました。部屋は家具付きアパートとはいえ、4年も住めば荷物はそれなりに多く、まずどれから始めたらいいのかと悩みます。
春はフランスから日本への帰国ラッシュ
私はボーヌへ引越しするなら日系引越し会社にお願いしたいと思っていました。理由は、やはり日本人のほうが丁寧に荷物を運んでくれるからです。
我が家に高価なものがありませんが、日本から持参した食器などがあるので、そこが心配でした。
ところが見積もりを依頼した複数の日系引越し業者の方から、3月から4月は日本への引越しラッシュだと教えられ、思わず「あ、そーだった」と声に出してしまいました。日本企業は4月始まりですものね。
なので、私たちが希望した日の前後1週間は予約で一杯ですと言われました。
ヤバイ、どうしよう、困ったボーヌに引越しできないじゃん、とつぶやきながら、「フランス国内 引越し」で検索して見つけたのがドレミ運送でした。
日系引越し業者のドレミ運送
さてさて、ドレミ運送って名前がユニークで個人宅の引越しも対応してもらえるのかしらとウェブサイトで早速確認すると、運送業務全般を手がける会社であることがわかりました。業務内容をみると、たとえば
- 運送、宅配、搬入出
パリを拠点にフランス国内からEU圏内まで荷物を搬送しています。短期や長期滞在者の引越しも対応 - 梱包
家具、楽器や芸術品など運送のための梱包をしている - 保管/運送
荷物の受け取りから配送までの一時保管、希望日への配送も可能
個人宅の引越しをお願いできるのかどうか問い合わせたら、個人宅の引越しもできます、ということで見積もりをお願いすることにしました。
引越し当日までの準備
引っ越し当日まで、どんなことをしたのか自分のメモ代わりに書いてみました。
- 3月15日:ドレミ運送担当者、見積もりを兼ねて荷物の量を確認のため自宅訪問。夫婦二人の引っ越し荷物量は約5m3。梱包と搬出後の掃除は自分たちで行い、荷物の搬入搬出と配送を依頼しました。
大家さんの立会いの鍵引渡し日は4月10日なので、搬出日は4月9日、転居先の搬入日は4月10日に決まりました。
荷物はドレミ運送の倉庫で一晩預かるとのことで、盗難に合う心配もなくこれでひと安心しました。 - 3月18日:メールで見積もり額が送られてきました。引っ越し用資材も含めての金額が手ごろだったので助かった!
- 3月25日:荷物の整理を開始。現在のアパートは家具付なので、荷物のほとんどは衣類と書籍など。不要な衣類や書籍は次のように処分することにしました。
衣類はリサイクル:パリ市内には、衣類、靴やバックを回収するボックスがあるのでそこへ持っていきます。

le Relais というエコ・リサイクル団体が30年以上前から管理運営を行っていて、回収したものを工場で選別、クリーニングや縫製で補正後、実店舗で販売したり、カートン単位でアフリカ諸国へ出荷、または裁断、加工して建築資材などにするそうです。
この団体はリサイクル事業だけではなく、長年にわたり従業員の雇用を守り、雇用者を増やしたりと社会事業活動も行っているとか。
le Relaisの活動紹介している動画をご紹介しましょう。フランス語で5分と少し長いですが、よく考えられた面白いシステムだと思いました。
書籍はBookoffへ:パリには日本のBookOffが2店舗あり、いつも地元の人たちでにぎわっています。

フランスの古本屋さんとちがって、本やDVDの並べ方がわかりやすく、それぞれ丁寧に扱っているので、ついつい通ってしまうお店です。
店員さんたちも親切で手馴れた感じ。私は日本語の小説やマンガを売りに行きましたが、やはりマンガは高めで売れました。
- 4月3日:引っ越し用資材の段ボール箱、クッション材とガムテープなどが自宅に届けられました。フランスの段ボール箱は厚みがなく薄いので、
一度の持ち運びで型が崩れそう。日本のように丈夫な作りではありません。一度スーパーmonoprixで空き箱を探したことがありますが、引っ越し用には不向きでした。
ちなみに引越し以外の用途で空き箱を探すなら、Leroy Merlin でいろいろな大きさの段ボール箱が手ごろな値段で手に入ります。友人いわくLeroy Merlinはパリの東急ハンズで空き箱はここが一番安いとか
さて、私と夫の二人で3日間かけて、大小の段ボール箱45個に箱詰め作業をして、引越し当日を迎えました。
ドレミ運送を使った感想
引越し当日朝9時に搬出開始、作業人数はドレミ運送3人と夫の4人で段ボール箱を運び出します。私は貴重品の保管を担当、1時間ちょっとで搬出が終わりました。
さて次の日は、私たちがパリのアパートでのl’Etat des lieux(退出時の立会い)を終え、パリからボーヌまで電車で到着する時間を見計らって、搬入をする段取りになっていました。
この日のパリはあいにくの大雨。時間通りにボーヌまで配送してもらえるのか、私たちも少し気になりました。が、それは余計な心配だったようで、実にスムーズにホーヌの転居先へ約1時間で搬入を完了しました。
まとめ
ドレミ運送の社長、古川さんは、20年余りにわたりパリの日系運送業で勤務した経歴の持ち主。展覧会向けの絵画や彫刻、和洋楽器など取り扱いに技術や経験が必要な物の保管や配送を主に行っているそうです。

個人経営ならではの、気配りや機転の早さのおかげで安心して引越しができたと思いました。フランス国内やEU圏内での引越しを考えている方へドレミ運送をおススメします。