
こんにちは、マダムソムリエです。
今日は、独特な白ワインを醸造しているジュラ地方を紹介しますね。香りや味わいが個性的なので、「ジュラのワインはちょっと・・」という人もいるでしょうけど、
なかなか面白いワインの産地です。
スイス国境沿いにあるジュラ地方
ジュラ地方は、ブルゴーニュ地方の東、スイスと国境をはさむレマン湖の西に位置し、ぶどう畑はジュラ山脈のふもとにひろがっています。
ワイン醸造の近代化に貢献したルイ・パストゥールの故郷として有名です。
気候は、アルプス山脈に近いことから高山性気候と思われがちですが、実は年間平均気温が11-13℃と比較的暖かい半大陸性気候です。

ジュラ地方のワインはとても個性的
生産量が少ないために高価なものが多いです。生産量の約7割が白ワインで、この地方ならではの名産ワインが2種類あります。
①ヴァン・ジョーヌ(vin jaune): 黄ワインとよばれ、醸造法はシェリーと似ています。
かなり黄色みの強い辛口の白ワインで、ブドウの強い香りのほかに、紹興酒のような香りがして、とても味わい深いワインです。
②ヴァン・ド・パイユ(vin de Paille): 麦わらのワインと呼ばれます。遅摘みしたブドウを麦わらの上で乾燥させ、ワインにするもので、濃い黄色の甘口です。
ワインボトルは、フランス標準の750mlではなく、ル・クラヴランというずんぐりした寸胴肩の620ccの黄緑色のものが使われているのも面白いです。
ジュラ地方のぶどう品種
ぶどう品種にはこの地方特有なもので栽培されています。
プールサール(Pouisard)
ジュラの稀少品種。早熟のブドウで、春の霜に弱い。色素量はとても少ないが、豊かな香りが楽しめます。白、上質のロゼ、赤を造る。赤はピノ・ノワールやトルーソー種とブレンドされます。
トルーソー(Trousseeau)
赤ワインのジュラ伝統の品種です。濃い色としっかりしたタンニンでたくましいワインに仕上がります。
サヴァニャン(Savagnin)
ジュラの特産品の黄ワイン用の伝統品種で、ナチュレ(Nature)とも呼ばれ、クルミやアーモンドの香りが独特でと力強い辛口の白ワインとなります。
