こんにちは、マダムソムリエです。
パリのブローニュの森にあるルイ・ヴィトン財団美術館で、MoMAが所蔵する200点を展示公開されています。
タイトルは「モダンであること。パリのMoMA」(“Etre Moderne Le MoMA à Paris ( Being Modern MoMA in Paris)”
この秋一番話題の展覧会で、開催期間は10月11日から2018年3月5日まで約5ヶ月間です。
この期間中にパリに滞在される方には是非見に行くことをおススメします。私は面白くてすでに2回も見に行きましたが、また行く予定です♪
どんな美術展なのかご紹介する前にMoMAについて説明したいと思います。
目次
MoMAはモダンアートの殿堂
ニューヨークにはたくさんの美術館や画廊がありますが、中でも1位、2位を争うほど人気のある美術館がニューヨーク近代美術館(The Museum of oModen Art (MoMAモマ))です。
MoMAは、1929年に設立、19世紀後半の印象派から20世紀中盤のヨーロッパとアメリカの現代アートの作品を中心に所蔵してしていることから、「モダンアートの殿堂」とも言われています。
建物は何度か改築されていますが、2004年に谷口吉生さんが大きな改築を手かげました。
現在リニューアル工事中で、オープンは2019年を予定しているそうです。
MoMAを代表するギャラリーといえば、ゴッホ、セザンヌ、ルソーなどポスト印象派の作品が大人気です。大きな壁一面に広がるモネの睡蓮もあります。
キュビズムの代表としてピカソの一連の作品、大作「ダンス」を始めたとしたマティスの代表作、ジャコメッティの彫刻「歩く男」など挙げればキリがないほど多くの作品があります。
その中から選りすぐりの作品200点がパリにやってきました。
「モダンであること。パリのMoMA」展について
どんな展覧会なのか大まかなところを説明しましょう
MoMAから選りすぐりを200点展示
ルイ・ヴィトン財団美術館には、地下1階から地上4階にかけて11の展示室がありますが、そこにMoMAのコレクションがぎっしりと展示されています。
一通り鑑賞すると現代美術の歴史がわかるような仕組みになっているので、美術の授業として鑑賞している中高生や、学芸員の説明を熱心に聞く美術愛好家のグループに観光客と、会場は大変な賑わいです。
もちろん現代美術にそれほど関心がなくても、ディズニーの35ミリフィルムの映像に子どもたちは釘付けになり、クリムトやアンディ・ウォーホールなどの作品の前には写真撮影に人だかりと、気軽に楽しめる企画になっているようです。
大人気の美術展なので、事前にチケットを予約することをおススメします。
当日だと30分以上はパリの寒空の下で並ぶことになるかもしれません。

ルイ・ヴィトン財団美術館のチケット予約・購入方法はコチラを参考にしてください。
ルイ・ヴィトン財団美術館で現代アート鑑賞!行き方や予約方法をご紹介!
それでは、どんな作品が展示されているのかご紹介しましょうね。
展示作品のいくつかをご紹介
ご紹介したい作品がホントにたくさんありますが、その中のいくつかをご紹介します。

ブランクーシはルーマニア出身の彫刻家。ロダンに影響を受け彼の工房で働いた経験もあるとか。ミニマルアートの先駆者で独創的な作品が特徴です。
この作品も鳥が羽を伸ばして飛ぶ様子をプロペラの羽に単純化して表わしていますが、ブロンズの輝きとあいまって、とてもエレガントで美しいと思います。

オーストリアの画家。穏やかな表情をした妊婦が、赤、金色や黒など艶やかな色彩の衣装をまとっています。
足元に描かれた3人の女性は健やかな命の誕生を祈っているようですが、妊婦の横に骸骨が見え、まさか子どもの将来を暗示している?と不吉な予感。
金色の使い方が独特のクリムトは、日本の襖絵や尾形光琳の作品に影響を受けたそうで、そういわれると襖の間に女性がいるように見えます。

蒸気船ウィリーは、ミッキーマウスが初めて音声入りで映画に登場した記念すべき作品。
35ミリフィルムで白黒なのに、大人も子どもも思わず立ち止まって見入ってしまう面白さは、時代を超越していると思いました。

ポップアーティストとして一時代を築いたウォーホールの代表作です。
キャンベルが販売していた32種類のスープを一枚ずつカンバスに描いて壁に掛けられています。
全体を見ると、絵画作品のはずがまるでスーパーの棚に並ぶ商品のように見えて不思議でした。

水玉模様の作品で今や世界中に熱狂的なファンを持つ草間弥生ですが、これは1960年代、ニューヨークで前衛美術のアーティストとして大きな注目を浴びたころの作品です。
男根形の布製突起を椅子やソファに貼り付けて集積させオブジェとして発表、彼女の代表的なスタイルになりました。奇妙だけどかわいらしい作品ですね。

MoMAは、NTTドコモが携帯電話向けに開発した176種類の「絵文字」を「デジタルコミュニケーションを変えたデザイン」として評価、所蔵作品に選びました。
今や世界中で使われる絵文字は、誰が見ても一目でわかるシンプルなデザイン。右側にスクールに1文字ずつ表示されると「これ知ってる」「これよく使うよ」と話す人の輪ができていました。私ももちろん、毎日お世話になっています!

MoMAはソフトウェアやゲームなどのデジタルコンテンツを積極的に所蔵しています。スペースインベーダーもそのひとつ。
懐かしいなあ。この展覧会でも年齢にかかわらず大人気で、特に子どもたちの長い列ができて、とうとう遊べなかった。残念です(笑

展示室に入ると40個のスタンドスピーカーが部屋を囲んでいます。
スピーカーからは40人の男性声楽家が歌う合唱曲「我、汝の他に望みなし」が聞こえますが、個別のスピーカーを通して音楽が再生されます。
スピーカーの間を歩くと、まるで本物の歌手たちの間を歩き回っているように個別の声楽家の声を聞くこともできるし、さまざまなハーモニーを聞くこともできます。つまり40の声が調和する、なんとも面白いインスタレーションなのです。
動画を撮りましたので美しい歌声をお聞きください(クリック/タップで音が出ます)
私はこの歌声をじっくり聴きたくて、2度も美術館に行きました^^
ルイ・ヴィトン財団美術館の基本情報
ルイ・ヴィトン財団美術館の基本情報をお知らせします。
・住所:8, Avenue du Mahatma Gandhi 75116
・電話:01 40 69 96 00
・開館時間:11:00~20:00(月・水・木)、~20:00(金)、9:00~21:00(土・日)
・休館日:火曜(学校休暇期間以外)、1月1日と12月25日
・レストラン:ル・フランク(Le Frank) 一つ星レストラン
・メトロ最寄り駅:1番線「Les Sablons」ルイ・ヴィトン・フォンダンション(Fondation Louis Vuitton)方向出口から徒歩約15分
・入館料:16ユーロ、10ユーロ(26歳以下)、5ユーロ(18歳以下)、無料(3歳以下)※身分証明書が必要
・シャトルバス:一人2ユーロ(往復) ・シャトルバス停留所:シャルル・ド・ゴール広場(Place de Charles de Gaulle)とフリードラン大通り(Avenue de Friedland)の角。
まとめ
ルイ・ヴィトン財団美術館で開催中の「モダンであること。パリのMoMA」展をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
まだまだたくさん面白い作品や愉快な作品があったので、また後日ご紹介できればと思っています。
シャンゼリゼ通りの近くからこの美術館まで、シャトルバスが出ています。
ルイ・ヴィトン財団美術館で現代アート鑑賞!行き方や予約方法をご紹介!
パリに滞在中に、ブローニュの森のルイ・ヴィトン財団美術館へ行かれることをぜひおススメします。
シャンゼリゼ通りでは、毎年恒例のクリスマスマーケットが始まりました。
ルイ・ヴィトン財団美術館でMoMA展を見たらは、帰りはシャトルバスに乗ればシャンゼリゼ通り近くまで戻ることができます
にぎやかなクリスマスマーケットを散策するのも楽しいですよ